さて、モバイルアプリと言えば、昨今はいろいろと作り方があるので、最初を間違えると後で不良債権を抱えてしまうことになり、選び方に慎重になってしまう。
ちょっと比較をしてみた。ターゲットはiOSとAndroidだ。
- 1. ネイティブアプリ
言わずと知れたObjective-C(iOS)とJava(Android)である。実行速度と「オワコン」にならなさ加減では間違いない選択。しかし、なるべく手間をかけずに両方対応したいならまず外すべき選択肢。Push It!のようなツール系アプリなら実行速度をあまり気にしないので忘れても結構。 - 2. Unity
Mono(Windowsの.NETフレームワークのオープンソース版)を使った開発・実行環境。事前にネイティブコンパイルするので、実行速度はネイティブ並み(Javascriptでも開発できるらしいが、それもコンパイルするのかは不明)を確保しつつ、サポートプラットフォームが半端無い。ネイティブ形式にパッケージングされるのでアプリストアで売れる。
基本、ゲーム向けのフレームワークなので、ライトな用途には重量級すぎるかも?使ってみないとなんとも言えないが。移植性はわからん。 - 3. HTML+CSS+Javascript
言わずと知れた。アプリっぽくするにはjQuery Mobileなんかを使いつつ、キャッシュやローカルストレージを駆使してローカルでも動くようにしないとね。
実行速度的にはまあそれなり。ツール用途で、かつデバイスの機能をフル活用しなくていいならありな選択肢。デバイス特化な機能を使わないなら移植性も高い。
iOS向けにAppStoreで売って小遣い稼ぎしたいならなし。 - 4. PhoneGap
基本的に3と同じだが、ネイティブ形式にパッケージングされるのでアプリストアで売れる。
デバイス機能へのブリッジもある程度用意されているので、そこそこ凝ったアプリもイケる。 - 5. Titanium Mobile
1と同じことを言語にJavascriptを使う、といったら良いだろうか。同じくJavascriptを使う3,4との違いはViewの部分(つまり見た目)もJavascriptで構築するところ。
当然、ネイティブ形式にパッケージングされるのでアプリストアで売れる。
Javascriptがネイティブコードにコンパイルされるなんて情報もあるが定かではないので、実行速度は不明。
移植性に関しても良く分からないが、ViewとI/Oをうまく切り出せれば大部分は流用できるだろう。
どんだけ流行るか不明。 - 6. Adobe AIR (for Mobile)
AIRランタイムを使ったアプリをネイティブ形式にパッケージングするもの。
思想的には2や5に近い。Flash(Flex)開発者にとっては取っ付きやすいが、そのFlashがモバイル向けから手を引いたので、衰退の予感。HTML+Javascriptでも開発できるけど、その場合は3,4でもいいわけだし。
PCとのマルチデバイス展開もやりやすいといえばそうだが、PC向けとは(ある程度コードは共有できるけど)別物だと思った方が良い。
個人的には、実行速度的にはどれでも満足できる用途なので良しとして、1はマルチデバイス展開の点でナシ、2は重量級すぎてナシ、6はオワコンの予感でナシ、3やるくらいなら4の方が楽できる(し売れる。実際売れるかどうかは別だが)のでナシということで、残るは4,5になる。
で実際5ってどうなんですかねえ。開発者ついてるんですかねえ。
4は時々ニュースになるし、PhoneGapそのものの魅力ではないけど、UI周りではjQuery Mobileが巨大なコミュニティを持っているおかげで凝ったViewも作りやすそうなので、今後も有望なんじゃないかと思うんだけど、どうかな。
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